Mewburn Ellisにご訪問いただき、最新の欧州特許情報について意見交換を交わしました

2023年2月10日に、欧州屈指の特許法律事務所であるMewburn Ellisからパートナー弁理士のStephen Gill様とIsobel Stone様とにご来所いただきました。 Mewburn Ellisはロンドンに本社を構えますが、ブリストル、マンチェスター、ケンブリッジ、ミュンヘンにもオフィスを構えており、所員数も300人を超える超大手事務所です。 今回の来所では、日本と欧州との知財状況等についての近況報告を行うと共に、今後も引続き良き関係を続けることで合意いたしました。 中でも欧州統一裁判所(Unified Patent Court)及び欧州単一効特許(Unitary Patent)制度について、現地のオンタイムな情報を伺うことができました。 これらの制度については、メリット及びデメリットの両方があり、また今後の推移を見守っていくべき点もありますが、弊所としても、クライアント様にリアルタイムでベストな回答ができるよう現地と情報を共有することができました。 また、欧州特有の特許制度(新規性・進歩性の判断基準)等についても、対面で納得のいくまで議論でき、有意義な時間となりました。 現地との物理的な制約やコロナでの心理的な制約等から、近年はオンライン上での面談が増えておりましたが、対面での面談の有効性を改めて実感する機会となりました。 なお、単一効特許制度等について、さらなる詳細がご入用の方はご遠慮なくご連絡ください。 左から、Mewburn EllisのIsobel様、Stephen様、弊所の池田、田中、ボンマリート (文責:後藤)

日本での宇宙関連特許、海外勢の出願件数が過半数を占める

 特許分析会社パテント・リザルトは、5大特許庁(日本、米国、欧州、中国、韓国)への2017年度の宇宙関連の特許出願件数が、2007年に比べ約3倍となる1247件だったと発表しました。  宇宙開発の主役が国や役所から民間に移ったことを背景に宇宙関連の特許出願は年々増加傾向にあります。これは、宇宙ビジネスでの特許権を巡る競争が激しくなっていることを示しています。  しかしながら、日本への宇宙関連の出願件数の過半数は外国企業によるものであり、特に中国企業と米国企業との出願件数が突出しています。2017年度の中国企業の宇宙関連の出願件数は550件で、米国企業の出願件数は382件です。一方、日本の出願件数は近年100件ほどでの横ばいが続いています。  上記出願中には、米国企業のブルーオリジン社は、打ち上げた後のロケットを海上の設備に着陸させ、ロケットを再利用する仕組みの発明を現在日本で出願中です。この出願が認められ特許権となった際には、現在JAXA(宇宙航空研究開発機構)が予定している再利用ロケットを開発することがブルーオリジン社の特許権侵害となるおそれもあります。  このように日本企業の宇宙関連の知財戦略は遅れており、今後、宇宙ビジネスによる日本企業の事業展開に影響が出る恐れが懸念されます。

4月1日より出願審査請求の新減免制度がスタート

4月1日以降に出願審査請求を行う案件につきましては、新減免制度が適用されることとなりました。 新減免制度は、中小企業等を対象とした特許料等の減免措置が規定された「不正競争防止法等の一部を改正する法律(平成30年5月30日法律第33号)」に基づき改正されることとなりました。  新減免制度では、従来の減免制度より手続きが簡素化され、また減免申請のできる対象者も拡大されました。 従来の減免制度では、減免を受ける旨の書類及び証明書類等の提出が必要でしたが、新減免制度により上記の書類の提出が不要となりました。 また、従来の減免制度の対象は、中小企業に対してはごく一部の者だけでした。しかし、新減免制度ではかなり広い範囲の中小企業が対象となっています。 例えば、製造業等については、従業員数が300人以下で、かつ、資本金が3億円以下であれば新減免制度の対象となります。 なお、中小企業の場合に出願審査請求料が減額される金額は、1/2の軽減です。 新減免制度は、手続の簡素化、対象者の拡大により出願人にとって非常に使いやすい制度になったと思います。 以前では、出願審査請求の金額等で特許出願を諦めていた案件についても、積極的に出願できるようになったのではないでしょうか。