【国内】全国初、不正視聴プログラムの公開容疑で少年逮捕

 6月8日、警視庁及び佐賀県警の合同捜査本部は、テレビの有料放送を視聴するために必要な「B-CASカード」がなくても、無料で不正視聴できるプログラムを開発、公開したとして、佐賀県の無職少年を不正競争防止法違反容疑で逮捕しました。これまで、カードの偽造等はありましたが、不正視聴プログラムを提供したことでの逮捕は全国初のものです。

 捜査本部によると、少年は2015年6月23日頃にテレビの有料放送をB-CASカードがなくても視聴可能となる不正プログラムを自らのホームページ上で不特定多数の第三者がダウンロードできるように公開した疑いがあるとのことです。

 B-CASカードは、テレビや録画機器を購入すると付いてくるカードで、未契約の有料BS放送やCS放送を見ようとしても視聴制限に引っかかり番組は映りません。しかし、有料放送の視聴契約を行うとカードに契約期間などの情報が書き込まれ、番組が見られるようになります。

 警視庁サイバー犯罪対策課によると、少年によって公開されたプログラムをダウンロードした利用者は、テレビ機能を保有するパソコンでWOWOW等の有料放送を無料で視聴できるようになります。なお、視聴するには、不正プログラムの他に、本来B-CASカード内に情報が書き込まれる「ワークキー」と呼ばれる英数字の文字列も必要です。しかしながら、ワークキーはネット上などで簡単に見つけることができ、このワークキーをプログラムに入力することでテレビ機能を有するパソコンで視聴できるようになります。