【国内】「森のくまさん」替え歌、円満解決

 2月1日、童謡「森のくまさん」に独自の歌詞や旋律を加え、無断でCDを販売するなどしたとして、販売元のユニバーサルミュージック及びネタを作成した芸人のパーマ大佐氏に対し、抗議文を送っていた訳詞者の馬場祥弘氏は、「円満解決した」と発表しました。
 この童謡に関する問題では、馬場氏が米国民謡を訳し「あるひ もりの なか くまさんに であった」の歌詞で親しまれています。
 パーマ大佐氏は、この歌詞に新たに「ひとりぼっちの私を 強く抱きしめた熊」などのオリジナルの歌詞や旋律を加え、昨年12月にユニバーサルミュージックからCD及びDVDを発売していました。また、歌詞カードには馬場氏を訳詞者として記載し、改変したことは明示されていませんでした。
 そこで馬場氏は、1月18日に著作者人格権を侵害されたとして、販売の差止め及び慰謝料300万円を求めていました。馬場氏は、「詩の情感を大切にしているのに、全然違うものになっている」とコメントしていました。一方、ユニバーサルミュージックは、「CDなどは適切な手続きを踏まえ発売している」とし、パーマ大佐が所属する太田プロダクションは、「手続きはレコード会社に委ねている」とコメントしていました。
 今回の解決について馬場氏は、「ユニバーサルミュージックは日本音楽著作権協会(JASRAC)を通じて使用許諾を求めており、双方の認識にズレがあった」と説明し、「ユニバーサルミュージックが誠意ある行動をしていたことがわかった」とコメントしています。
 なお、合意の内容としては、歌詞を加えたと明記することを条件にCDやDVDの販売、ネット公開を容認するというものです。なお、金銭のやり取りの有無については公表を控えるとしています。